◎音楽には感謝がある ◎
今まで年間に本番の指揮をする機会は、せいぜい3~4回程度だった
のに、この8月は、なんと3回もの指揮デビュー(?)を果たした。
8月18日は、大阪府高槻市立五領中学校吹奏楽部。
同市内の中学校による合同コンサートで、2曲のうち1曲(ジャパニーズ・
グラフィティⅥ)を指揮させていただいた。
この春からちょくちょく遊びに行っているが、本番の指揮は初めて。
この曲は最近某バンドで何回かトロンボーンで演奏したのだが、とても
楽しかったので、いつかどこかで振りたいなぁと思っていた。
(UFO~魅せられて~シクラメンのかほり~襟裳岬のメドレー)
ある日ここに楽譜を持っていったら、まだ10代前半の子供達の脳裏から
ピンクレディーの『UFO』が離れなくなってしまったというからおもしろい。
(コンクール前には顧問の先生から『UFO禁止令』が発令された。(^_^;)
8月19日は、(これは固定したバンドではないのだが)、京都の円山
野外音楽堂にて『円楽』という初イベントの”ホスト指揮者”として、何曲か
指揮をさせていただいた。
最近呼んで戴いているNEO吹奏楽団という一般バンドがホストとなって
高校生から大人まで自由に参加、20曲あまりの初見大会(パート練習の
時間も少し設けられた)と、アトラクションという楽しいイベントだった。
ポップスだし知っている曲だから・・・と思って気楽に初見で指揮をした
時に限って楽譜から”落ちて”しまい、つくづく指揮者に「気楽」という
言葉は無いなと、またまた勉強させられた次第である。(^_^;;;
8月22日には、福井県大野市立陽明中学校吹奏楽部の『吹奏楽の
夕べ』にて、1曲(グリーンスリーブズ・A.リード編曲版)を指揮させて
いただいた。
『【吹奏楽】情報メールマガジン』編集長のまさ氏が顧問をされている
クラブで、オフ会がらみで昨年から2度ほど遊びに行かせてもらっていた。
最初メールに、冗談で「1曲振らせてもらえませんか?」って書いたら、
「いいですよ」なんてお返事が来て、お盆前に2日間練習を振りに行って
本番を迎えた。前日にホールで練習させてもらえるはずだったが、
台風でその予定が吹っ飛んでしまうというハプニングもあった。
「うちのバンドが苦手な曲を、いつもと違う指揮者で鍛えて欲しい!?」
というオーダーだったが、なるほど弦楽合奏並に息の長いフレージングが
要求されるアレンジで、ブレスやロングトーン、フレージングの大切さに
気付くための良い機会となったのではないかと思う。練習が少なかった分
過酷な本番指揮であったが、「曲の開始と終了、各パートへの合図」など、
曲を最初から最後まで演奏し通すために、指揮者として必要な、
最低限押さえておくべき事柄について、再考を余儀なくされた。
(このことは、若い指揮者の方々にも、よく頭に置いて戴きたいと思う。)
その他にも、この春から知り合いづてに(本番の指揮はしていないが)
中学校の吹奏楽部を2校指導に訪れたし、
”母校の高校から最も近い、吹奏楽部のある中学校”にも、
今度お邪魔することになっている。
(母校の吹奏楽部にはあまり進んでくれてなかったようで・・・(^_^;)
こんな感じで、私のジプシーチックなアマチュア指揮者生活は続く。(笑)
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初対面の人間どうしが打ち解けるのは、そう簡単なことではない。
私という得体の知れない人間が、何十人もの初対面の人間の前に立って
指揮を振るのだ。これが例えば『講義』『説法』のようなものだとしたら、
みんな飽き飽きしておしゃべりを始めてたり、いねむりをし出したりする
ところだろう。ところがみんな一つの楽譜=音楽に集中し出したら、
初対面か知り合いか、などということは忘れてしまう。
人はいつから、「一つの音楽(の演奏)を成就させたい」という欲望を身に
付けるのだろうか?。
『全ては感謝から始まる』という言葉を、以前巻頭言に書いた。
初めて共に音楽を作った相手には、言い尽くせない感謝の気持ちを持ち、
また一緒に演奏してみたいという希望や願望で未来が明るくなるような
気がするのは、私だけであろうか?。
『全ては出会いから始まる』
『全ては音楽から始まる』
『全ては感謝から始まる』
こんな感じで、私のジプシーチックなアマチュア指揮者生活は続く・・・のか?
(注、本職の売上がちゃんと上がっていることが前提条件なのね・・・(^_^;)
[01/08/28]