◎冬の銅賞物語◎
吹奏楽コンクールの事など忘れてしまう今の時期、定期演奏会の打ち合わせの
ために久々に練習を見に行き、コンクール前後の彼らの姿との余りの落差を見て、
思わずため息が出た。
『コンクール』というものが、日頃技術を磨いた成果を見られるものだという根本的
な事が、全くと言っていいほど忘れ去られている。
・・・別に、好きでイヤミを言っている訳では無い。
あの時あれほど良い賞が欲しかった気持ち、残念な結果に終わって涙が出る程
悔しかったことを身につまされて知っているからこそ、今後1年間毎回の練習の
小さな積み重ねを大切にしろと、呼んでくれれば、いつでもアドバイスをしに来て
あげるよと言っていたのに・・・。
個人練習で、頑張る子はとことん頑張っているのはよく伝わってくる。だがしかし、
久し振りに合奏をするために、時間を決めて集まり、チューニングをし、音の長さと
高さを合わせて、音形と音色にベストのものを追求する姿勢、コンクール前にあれ
ほどしつこく繰り返して身に付けた、曲を演奏するための『基本的な合奏感覚』が、
物の見事に抜けている。この事は、これから控える定期演奏会やコンクールへの
マイナスでなくて何であろう。また同じ思いをして、同じ事を身に付けることの少な
からぬロスタイムは、新曲を追い込むはずの時間に全て食い込んでくるのである。
新しい物に挑戦することよりも、自分たちが今の実力と環境で『やれることをやり
尽くす』ことの方がはるかに難しいんじゃないか、ということを痛感した次第である。
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コンクール直前に厳しいことを言い出しても間に合わんのだ。
頑張れ、ガンバレ!(^o^)ノ
[01/01/16]