◎上手い奴はいつまでも練習している◎
トロンボーンの先生から聞いた話を3つ。
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名手として知られる、あるオーケストラのトランペット奏者の方は、たとえば夜寝ている
時でも、「あのパッセージがうまく吹けない」などとふと気になるとすぐに起き出して、
妻子が寝ている中、練習用の消音ミュートを付けて練習するようなこともあるそうだ。
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母校の音大のある現役の後輩は、先生がいつ母校を訪れても楽器を吹いていて、いつも
夜遅くまでいつまでも練習していたので、「こいつはすごいやつだなぁ」と思っていたら、
案の定現役のプロ奏者も参加しているようなコンクールに、上位で入賞を果たしたのだ
そうだ。
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美しく華麗だが、伴奏のピアノが極めて難しいために採り上げられる事の少ないある
トロンボーンのための曲を、著名なピアニストの方の伴奏で演奏できる幸運な機会が
あったそうだ。第1回目の合わせの時にはさすがのピアノの名手も手こずっていたが、
2回目の練習の時にはあっと驚く鮮やかな弾きこなしぶりで、手こずるどころか逆に
練習をリードするような場面があったくらいで、前からその曲を練習していた先生の
方がたじたじになるくらいだったそうだ。
もちろんプロだから、当たり前といえば当たり前のことであるが。
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そういえば私も、あるトランペットの先生が、コンクールに上位入賞した自分の生徒に
ついてこのように語っていた事を思い出した。
「彼はレッスンでどんな課題を出しても、毎回必ず吹けるまで練習してきて、一度も
言い訳など聞いたことが無かったです。」
またソリストとして著名なあるフルート奏者の方が、学生時代は早朝から校門の前に
並んで、学校の鍵が空くの待って練習を始めていたと書かれていた話を、昔雑誌で
読んだことがある。
誤った知識による方法や、変に体に負担がかかった状態で長時間の練習をくり返した
ために、筋肉などに炎症を起こしてしまうようなケースもあるので一概には言えないが、
「うまいやつはそれだけ練習している」というのがどうやら大方の事実のようだ。
あるオリンピックの選手は、「人とは違う、人が考えつかないような練習をしていかな
ければ、人に勝つことは出来ない」って言ってたっけ。
誰だってみんな、難しい曲を苦も無くさらっと演奏するプレーヤーを見たらきっと「うらやま
しいなぁ、あの人は才能があるんだなぁ」と思うだろう。けれどそれは、多くの人が避けて
しまいがちになる地味な努力とか、考え抜かれた工夫によって初めて成り立っているもの
なんだと悟ることができれば、今よりはずっと練習に身が入るのではないだろうか?。
あくなき執着心、集中力、探求心・・・俺もまだまだ人の事は言えないですね、先生!(>_<)
[00/12/30]