◎フォームと健康◎・・・輝かしい演奏と青春のために
最近訪れた学校で、ずっと練習を横から見ていたら、多くの奏者が
「だんご虫」のように背中が丸まっているのがすごく気になっていた
ので、合奏練習の前に少しフォームの作り方に注意を喚起させる
ため時間を取った。そんなに難しいことではなく、全員に楽器を置いて
立ってもらい、歌を歌う時(合唱の時)に一番良い声が響く姿勢で
立ってもらい、「ハアァァーーーーーッ!」と声をよく響かせ伸ばしきる。
「僕もトロンボーンを吹く時は、こうしてオペラ歌手のようにまっすぐ
力強く発声しますよ!」などと言いながら。
("Ha"の発音は、アタックの音の立ち上がりの力強さと息のスピードの
加速のために有効。ジェームズ・ゴールウェイのレッスンをテレビ番組で
見て、大変印象深かった。)
次になるべくその姿勢を保ったままで立ったり座ったり、楽器を構えたり
下ろしたりしてもらう。楽器(リード・マウスピース)を、構えた自分の
方にもって来るよう気をつける。楽器に口を持って行ってしまう子が多い。
最後に声を響かせた時と同じフィーリングで楽器の音を出してもらい、
今までと楽器を構える姿勢が変った子は手を上げて!?と言ったら、
全員の手が上がった。自分を客観的に見る目を養えれば、それで良い。
「この中で楽器を吹くと腰が痛くなる人はいる?」と聞くと、3人ほどの
手が上がった。他の学校でもこの学校でも、サックス奏者の子が(程度
まではわからぬが)腰痛持ちが多いようであった。斜めに構える楽器は、
特に姿勢には注意した方が良いのかもしれない。
手が上がらない子でも、背中が曲がった状態でずっと楽器を吹いていたら、
肩や背中が必要以上に凝ったり、腰に疲労が溜まったりするであろう。
女の子ばかりのバンドということで、こんな風に話をした。
「中学生といえば人生はこれから。スポーツもして、恋もして青春を楽しまな
きゃいけないし、その先は就職もして、子供も産んでいかなきゃならないのに、
今から腰が痛いなんてオジさんちょっと心配です!(笑)。」
だって腰が痛かったら気分が萎えてしまって、何もする気がしなくなるもんね。
そういうわけで、演奏のためにも、輝かしい青春のためにも、くれぐれも
フォームには気をつけましょう。(^_^)
[01/10/15]