◎フォームと呼吸法◎・・・筋の良い演奏者を目指して
プロのスポーツ選手やオリンピックの選手のフォーム分析をテレビ等で見て
いると色々な事に気付く。筋の良い選手ほど、素人目にも美しいフォームを
持っている事、フォーミングワークのリズムが良い事、わずかなフォームの
乱れがスランプの原因になってしまうという事などである。
特に合奏の中でしか演奏しないアマチュア演奏家は、個人の演奏にかなり
ごまかしがきくため、「フォームが音になる」という意識が薄い奏者が多い。
難しいテクニックを持っていることよりも、音が素直に前に出て、音色と
音程がはっきりしている奏者を、私は筋の良い奏者だと感じることが多い。
しっかりと発音できる正しいフォームの確認するために、肛門をギュッと
引き締めてみたり、椅子にかけてから少し腰を浮かして中腰で演奏してみると、
重心が安定して下半身と上半身との力の入れ方のバランスが改善され、芯と
広がりのある豊かな音の響きを感じる事が出来るようになる。他の楽器や
指揮法でも試してみる価値有り。)
※フォームの考え方
①頭のてっぺんから糸で釣り下げられているあやつり人形のように、体の
芯にピーンと糸を張ったようなテンションを保ち、適度な脱力を獲得する事。
②自分の体の「大きさ」と「重さ」を、イメージとしてしっかり把握しておく事。
③足の裏や座った時のお尻など、自分の体を「点で支える意識」を持つ事。
④座る時は、右足だけですぐに立ったり座ったりできるようにしておく事。
次に呼吸。
上記のフォーム作りによって息の入る器を確保しておかないと、肺の上部
にしか息が入らず、浅い呼吸になってしまいがちである。
このボール状の器の最下部は肛門である。ここでもやはり肛門をギュッと
引き締めると、横隔膜が下に引っ張られて、自然に呼吸が深くなる。
(内緒の話・・・(^_^;)
この(肛門をギュッと引き締める)というのは、フォームと呼吸法、緊張緩和の
ための特効薬だと思うのだが、人に教える時はタイミングと言葉を慎重に選ば
ないと「キッタナーイ」で済まされてしまうのが何とも辛い所である。・・・(>▼<)
[01/10/15]