◎2時間目:管楽器の音作りの基本(コア・リリース編)◎
 

2.コア(芯)

音の響きの中心部分。

上半身はあまり力まず、下半身でしっかりと体を支え、お腹でしっかりと息を支える。

音の流れをイメージして、あるいは遠くまで長くて細い糸が遠くまで伸びていくように

イメージして、伸びやかな音色を基本とする。

先生やプロの奏者達の音をコンサートやCDで色々と聴いて、自分の楽器と役割に

ふさわしい音色感を追求しよう。
 

またオペラ歌手は、体全体を楽器のように発音して演奏するプロフェッショナルであり、

音楽性や表現力を高めるために、是非ともこれらの歌手の演奏を参考にしよう。

音楽とは歌だということがわかれば、あなたはもっと音楽が好きになるでしょう。(^_^)
 

※コアの部分では音痩せをしないよう注意

これも全般的に見られる傾向だが、コアの部分では音の長さ(拍)を意識して演奏し、

譜面に書いてある音の長さをきちんと保つことが大原則である。だがしかし現実的には、

息のスピードと音量が無意識の内に落ちていってしまう吹き方のケースが多く見られる

ので注意して欲しい。音楽が本来持つエネルギー感がきちんと表現できていなければ、

魅力の乏しい、味気無い演奏になってしまう。
 
 

3.リリース

Releaseとは離すという意味だが、その意味で「コア」をHold(しっかりと持つ、保つ)

言うこともできると思う。音の終わりをStopではなくReleaseと呼ぶ点に注意して欲しい。

個々の音が終っても、音の流れやフレーズを止めてしまうわけではないのである。

次に連続して音がある場合は、息の流れ・勢い・スピード感・エネルギー感を止めずに

演奏しないと、音のつながりが無くなってしまい、演奏がブツ切りになって聞こえてしまう

ことがある。
 

※リリースのわかりやすい方法:"n"を付ける

リリースの最後は"n"をつけて終わると覚えるとわかりやすい。この減衰音は曲調等に

より、長めにしたり短めにしたりする。

ポップスではリズムと音の歯切れを際立たせるため、"n"を付けない奏法も良く使われる。
 

※コアとリリースの比率について

下図では、ロングトーン練習等、それほど早くないテンポでのテヌート奏法(音価一杯に

響かせる)を想定して約2分の1拍分のリリースとした。

指導者によっては1拍リリースを基本と考えたり、4分の1拍リリースを基本と考えたり

色々だと思うが、生徒が理解し易く、奏者が演奏し易く、基礎練習で基本解釈を統一

身に付けておきたい。
 

また「次に音符が来る場合」と「次に休符が来る場合」とは、以下の図を基本としたい。

特に次に休符が来る場合は、音符の長さがあいまいになりがちであるが、フレーズの

引き継ぎハーモニーをきちんと響かせるため、拍の終わり(次の拍)までを減衰せず

響かせるソステヌート奏法を習慣付けたい。

(長い吹き方を短くさせるのは簡単だが、短い吹き方を長くさせるのは困難だと

思われるため・・・(^_^;)
 


 
 
 

[01/09/25]