◎ギュンター・ヴァント◎
[裸の大将の愛聴盤]
・ブラームス:交響曲全集
・ストラヴィンスキー:舞踏組曲「プルチネラ」 / チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」
・モーツァルト:交響曲第40番 / チャイコフスキー:交響曲第5番
・シューマン:交響曲第4番 / シューベルト:交響曲第8番「未完成」
・シューベルト:交響曲第3番 / シューマン:交響曲第3番「ライン」
・ベートーヴェン:交響曲全集
1990年代の北ドイツ放送(NDR)soとの録音が殆どだが、演奏の説得力という点で
CDを聴くことが少なくなった最近でも、繰り返し取り出して聞ける素晴らしい演奏である。
ヴァントは相当な高齢で(80代後半?)健康上の理由でコンサートをキャンセルすることも
しばしばあるということだ。妙な味付けをせず、曲の持つ良さを最大限以上に引き出す
指揮者だと思うし、NDRの演奏の実力も相当なものである。リハーサルも納得するまで
徹底的に行うのだそうである。
最近はベルリン・フィル(BPO)に客演したCDがレコードアカデミー賞を受けたりしているが、
NDRとのCDを聞きなれた耳には、BPOは少し違和感がある。
じつはヴァントはブルックナー演奏で有名なのだが、裸の大将はあまりブルックナーを
聴かないので、CDを買ってもくりかえし聞くことがあるのだろうかと思ってしまい、いつも
躊躇してしまうのである。ブラームスのCDは、ポイポイ買ってしまうのだけれども。(^_^;;;
[99/08/08]
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ヴァント・NDRのブルックナーの交響曲第7番のCD(1992年の録音)を買った。
「きれーい、あぁ、きれい!」
意外なほど、草書体の演奏だった。漠然とだが、想像していたよりも横の流れ、つながり、
のびやかさ、表情のようなものがあったというか...
そこで考えてみると、私のブルックナーの演奏に対するイメージとは、のっぺりというか、
"カタコト"みたいなイメージだったようだ。
フレーズの終わりの終わりまでていねいで細やかなニュアンスは、ヴァントに共通の味わい
であるように思った。オケの演奏も、すごくオトナを感じる。
ファン心理というか、ひいき目も、多分に影響しているとは思うが...(^_^;
ブルックナーを聴いたことがない人にも、オススメしたい。
[99/11/06]