◎エマニュエル・クリヴィヌ/フランス国立リヨン管弦楽団◎

ピアノ/ジャン・イヴ・ティボーデ

ザ・シンフォニーホール(大阪)
 

[プログラム] 

(オール・ラヴェル・プログラム)

1.バレエ音楽「マ・メール・ロワ」

2.左手のためのピアノ協奏曲

3.ピアノ協奏曲 ト長調

   (ピアノ・アンコール)

   プレリュード・トゥ・ア・キス(デューク・エリントン)

   イージー・スタンプ(デューク・エリントン)

4.ボレロ

   (アンコール)

   歌劇「カルメン」前奏曲

   スラヴ舞曲第2集第2番 ホ短調
 

CDなどに良い評判もあるものの、日本での取り扱われ方はイマいちマイナー

だったのでさして期待もせずに行ったが、クリヴィヌ(53歳)という職人的な

実力派マエストロとこのオケの状態はかなり良く、ピアノのティボーデのここちよい

音色と、粋な演奏でこの日お客さんは大喜びだった。

あまり良かったので東京の両親に、サントリーホールに聴きに行くよう薦めたが、

既に2公演とも売り切れだったそうである。
 

クリヴィヌの"一見変わった"指揮には非常に説得力があり、決してリキまない、

押さえつけない、そしてビシッと決まる。

リヨン管は初めて生できいたフランスのオケだったが、フランスのオケについて

語られる特徴・美点は本当だと思った。このオケで一番聞いてみたいなと思った

曲は、ドビュッシーの『牧神の午後の前奏曲』である。

ティボーデについては、38歳、美男子、口ひげが良く似合う、背が高いという、

女性のファンが1億人はいそうなピアニストだが、感性がそのまま流れ出るような

演奏と、誠実な態度に心打たれた。
 

しかし、ラヴェルの作曲力ってすごいですね。