◎小林研一郎/チェコ・フィルハーモニー管弦楽団◎
 

ザ・シンフォニーホール(大阪)
 

[プログラム]

スメタナ:連作交響詩「我が祖国」より 

   第1曲 "ヴィシェフラード" 変ホ長調 

   第2曲 "モルダウ" ホ短調 

マーラー:交響曲第5番 嬰ハ短調 

   (アンコール) 

   スラヴ舞曲第2集第2番 ホ短調 
 

トランペット(ミロスラフ・ケイマール)とホルンセクションの響きが素晴らしい。 

管楽器の響きは均質で、どこかのパートが浮いたり沈んだりすることがない。 

弦のアンサンブルは正確、豊潤、充実している。 

「我が祖国」の2曲の素晴らしさは申し上げるまでもなく、マーラーの演奏の 

豪華なこと。第4楽章アダージェットの嬰ヘ長調に転調の部分の響きは、

天にも上るような気持ちで聴き入ってしまった。

アンコールのスラヴ舞曲は、誰でも聞いたことのある最も有名なクラシック音楽

だが、この豊潤な音色、室内楽のように細部まで息の合ったアンサンブルは

何事か。 
 

1999年11月23日には、再びこのコンビで大阪での「我が祖国」全曲公演が

決定している。 

同じ演奏者・曲のCDが出ているが、明瞭な録音とあいまって素晴らしい

演奏に仕上がっていると思う。とにかく自然な音色で良く鳴っている。